美容室の予約電話対応を減らす方法|施術を止めない仕組み
施術中の予約電話に手を止められている美容室向けに、電話対応を減らす進め方をまとめました。ネット予約への誘導、取れない電話の受け止め方、リマインドの自動化、よくある失敗まで解説します。
カラー剤を塗っている最中に、店の電話が鳴ります。手袋を外して出るか、鳴りやむのを待つか。出なければ予約を逃すかもしれず、出ればお客様をお待たせします。少人数のサロンほど、この板挟みが毎日続きます。
この記事では、美容室の予約電話への対応を減らす進め方を扱います。読み終えると、次の3つが分かります。
- 予約の電話がなぜ減らないのか、その見つけ方
- 電話をネット予約へ移すための具体的な手順
- 取れなかった電話を取りこぼさない仕組みのつくり方
美容室の予約は、すでにネットが中心になっている
まず、お客様側の状況を見ておきます。リクルートのホットペッパービューティーアカデミーが行った「美容センサス2025年上期 美容室編」の数字です。対象は、全国の人口20万人以上の都市に住む15〜69歳の男女各6,600人です。調査は2025年1〜2月にインターネットで行われました。
美容室を利用した女性(5,226人、複数回答)の過去1年の予約方法のうち、「電話をして予約」は21.0%でした。前年より2.6ポイント減り、年々減っています。一方、「ネット予約・計」は59.2%で、年々増える傾向です。男性(美容室利用者2,278人)でも「電話をして予約」は25.0%でした(出典:美容センサス2025年上期 美容室編|ホットペッパービューティーアカデミー)。
つまり、美容室を利用した女性の6割近くが、この1年にネット予約を使っています。それでも自店の電話が減らないなら、原因はお客様ではなく、店側の予約の受け口にある可能性があります。
予約電話が減らない3つの理由
電話が鳴り続けるサロンには、だいたい次のどれかが当てはまります。
1. ネット予約の入口が見つけにくい 予約ページはあるものの、店の案内や地図の情報には電話番号しか載っていない。SNSのプロフィールにもリンクがない。これでは、ネット派のお客様も電話をかけるしかありません。
2. ネット予約で選べる枠が少ない 「ネットでは空いていないけれど、電話なら取れるかもしれない」。お客様がそう感じると、電話が増えます。ネット側の枠を絞りすぎていないか、一度確かめてください。
3. 予約以外の用件も電話に集まっている 「今日は何時まで開いていますか」「駐車場はありますか」。こうした問い合わせも、同じ電話に入ってきます。予約の電話だけを減らそうとしても、全体の本数は思ったほど減りません。
まずは1〜2週間、かかってきた電話を用件ごとに記録してください。「新規予約」「予約の変更・取消」「問い合わせ」の3つに分けて数えるだけで十分です。どこから手を付けるべきかが見えてきます。
電話をネット予約へ移す手順
ステップ1:予約の置き場所を1つにする
紙の予約台帳、予約サイトの管理画面、スタッフのスマホのメモ。予約が何か所にも分かれていると、ネットの空き枠を正しく出せません。まず、全ての予約を集める場所を1つ決めます。
電話で受けた予約も、その場でそこへ入力する運用に変えます。この考え方は飲食店でも同じで、飲食店の予約管理を自動化する手順でも詳しく扱っています。
ステップ2:お客様が目にする場所に予約リンクを置く
次に、ネット予約の入口を増やします。置き場所の例は次のとおりです。
- 店の公式サイトの、最初に表示される部分
- 地図アプリや検索結果に出る店舗情報
- InstagramやLINE公式アカウントのプロフィール
- 会計時に渡すショップカードや次回予約の案内
会計のときに「次回からはこちらで予約できます」と一言添えるのも一つの方法です。電話で予約するお客様の割合は、20代以降は年代が上がるほど高い傾向です(同調査で60代女性は31.7%)。
ステップ3:ネット予約の枠とメニューを見直す
ネットで予約できるメニューと時間帯を、電話と同じ条件に近づけます。施術時間が読みにくいメニューは、所要時間を長めに設定しておくと、枠を開けやすくなります。
一方で、縮毛矯正の初回や、ブリーチを重ねる施術のように、事前に相談したいメニューもあります。こうしたものは、ネットで「相談の予約」だけを受け付ける形にすると、電話でのやり取りを短くしやすくなります。
取れない電話を取りこぼさない仕組み
ネット予約が増えても、電話はゼロにはなりません。電話で予約したいお客様もいます。目指すのは、施術を止めずに電話を受け止めることです。
施術中は留守番電話に切り替える
手が離せない時間帯は、留守番電話に切り替えます。応答メッセージでは、ネット予約ができることと、折り返しの目安を伝えます。録音した内容を文字にしてスマホへ届ける仕組みにすれば、施術の合間に用件を確認できます。
折り返しの担当と時間を決める
留守番電話に入った用件を、誰がいつ折り返すのかを決めておきます。「施術が終わった人が見る」では、結局だれも折り返さないことがあります。受付や手の空いたスタッフの担当にして、確認する時間を決めてください。
変更・キャンセルの連絡もネットで受ける
予約の変更や取消も、電話に多い用件です。予約が入ったときに送る確認メッセージに、変更・取消のリンクを入れておきます。お客様は電話をかけずに済みます。予約システムによっては、変更が予約表へ自動で反映されます。
前日のリマインドを自動で送る
来店前日に、日時とメニューを知らせるメッセージを自動で送ります。予約日を勘違いしたお客様からの電話や、当日の無断キャンセルを減らす助けになります。送信の時刻と文面は、事前に決めておきましょう。
顧客カルテとつなぐと、接客にも生きる
予約と顧客カルテ(来店履歴や施術内容の記録)を同じ場所で見られると、予約が入った時点で前回の施術が分かります。カラーの配合や、気にされていた点を事前に確認できます。
お客様の情報が紙のカルテやスタッフのメモに散らばっている場合は、顧客リストを一元管理する手順が参考になります。なお、連絡先や肌・頭皮の状態は個人情報です。誰が見られるかを最初に決めてから運用してください。
費用は、つなぐ範囲で変わります。予約サイトの機能だけで済む場合もあれば、カルテや配信と連携させる場合もあります。当社の最新の金額と納期は料金の目安をご確認ください。
よくある失敗と対策
失敗1:電話番号を隠してしまう 電話を減らしたいからといって、番号を載せないのは逆効果です。電話派のお客様が離れてしまうおそれがあります。番号は残したうえで、ネット予約の入口を目立たせてください。
失敗2:紙の台帳とネット予約を両方使い続ける どちらが正しいか分からなくなり、二重予約が起きやすくなります。予約の置き場所は1つに決め、紙を使うなら控えにとどめます。
失敗3:留守番電話の折り返しが遅れる 留守電に入れたのに連絡が来ない。この体験は、お客様の印象を損ねかねません。折り返しの担当と時間を決めてから切り替えてください。
失敗4:リマインドを送りすぎる 何度も届くメッセージは、配信停止やブロックにつながることがあります。予約確認と前日の案内の2回を基本にします。
失敗5:スタッフへの共有が足りない 受付の流れを変えても、スタッフが電話予約をメモで済ませると、元に戻りがちです。始める前に、入力の手順を全員で確認しておきましょう。
まとめ
美容室の予約電話への対応を減らすには、まずお客様がネットで予約しやすい状態を整えます。予約の置き場所を1つにし、入口を増やし、ネットの枠を電話と同じ条件に近づける。この3つが土台です。
そのうえで、施術中の電話は留守番電話と折り返しの担当で受け止めます。変更・取消やリマインドは仕組みに任せてください。まずは今週から、かかってきた電話を用件ごとに数えるところから始めてみてください。
自社ではどこから手を付けるべきか、一緒に整理します。
相談は無料です。今の業務の流れを伺ったうえで、自動化する順番と、 自動化しないほうがよい部分をお伝えします。